10月
20
2024
障害年金は、福祉ではないです。
申請をしている側からみて、福祉としてとらえていると、辛い現実に直面するな。と、感じています。
仕事ができないから障害年金が支給されるわけではありません。
お金がないから障害年金が支給されるわけではありません。
この二つは、よく相談の中で出てきます。
障害年金は、日常生活や就労が、病気や怪我で大きく支障が出ている人に、国が定めた条件をクリアした人にだけ支給される制度です。
ですから、条件をクリアできない場合は、仕事ができなくても、お金がなくても支給されません。
その条件が、初診日の確定だったり、初診日より前に納付した年金保険料の月数だったりします。そして、最後に、日常生活や就労の支障具合です。
等級を上げる事を考える場合は、日常生活や就労の支障具合が著しく悪くなっていないと、なかなか等級は上がりません。
まず、「医師が、日常生活や就労の支障具合が悪くなった」と認めている状況でなければ、診断書の内容が変わることもないので、等級は上がりません。
中には、医師に診断書をお願いして、症状が変わらないから診断書を書けない。と言われて、転院を考える人もいます。
しかし、どこの病院に行こうが、自分が思った通りに診断書を書いてもらえる病院はないのではないか。と思います。
医師にも職業的な倫理があり、嘘は診断書に書けない。だから、自身の診立てから反した診断書の内容にはできない。当然の事と思います。
障害年金の支給を求める人は多い。
しかし、みんながみんな支給されるわけでもない。自分が思った通りに等級が上がるわけでもない。
医師や審査官など、幾人もの人の判断を通って、障害年金の結果がでます。
その幾人もの人の判断が、全て「障害年金の支給を認める」とならないと、障害年金は支給されません。それだけに難しく感じることがあります。
これが現実の障害年金です。
10月
19
2024
障害年金の申請は、初診日を示す「受診状況等証明書」と症状を示す「診断書」があります。
どちらも病院のカルテなどの診療録で書かれる書類です。
この二点の書類、大事になる要素の一つに「日付」があります。
特に大事になるのが、「初診日」です。
病院ごとに、この申請の「初診日」が異なって書かれてくることが多々あります。
理由は、その病院で知り得る初診日が、申請上の初診日とは異なるからです。
病院関連書類は、当然に、自分のところのカルテなどの診療録をベースに作成していきます。
ですから、自分の病院の診療録に書かれている「初診日」で証明されることがあるわけです。
しかし、申請の上では、初診日は一つですから異なっていると困ってしまいます。
それらの初診日を統一するのが、自分や代筆者が作成する「病歴・就労状況等申立書」になります。
この書類は、請求人の病歴をまとめていきます。その過程で、初診日はおのずと明らかになります。
そして、この申請の初診日の病院の書類で、「初診日」が証明されていれば、診断書と受診状況等証明書の初診日の日付が揃っていなくても、審査官に初診日は理解してもらえます。
一つ問題なのが、受診状況等証明書の初診日よりも診断書の中に書かれている初診日が、過去の場合です。
初診日は、一番最初に通院した日ですから、この申請で一番古くかかった病院の日付が初診日となるはずです。
診断書の中の初診日の日付が、受診状況等証明書の初診日より古い日付であれば、初診日は、診断書の中に記された日付の病院がある。ということになってしまいます。
その場合、その病院で受診状況等証明書を書いてもらう必要性がでてきます。
このようなことは、申請準備中によくある出来事です。
日常生活や就労状況だけを意識していると、見落としがちになることです。
10月
15
2024
昨今、発達障害の申請が増えています。
大人になってから「自閉スペクトラム症」「ADHD」など、発達障害を診断されたことをきっかけに障害年金の申請を考えるようです。
今回の案件は、二十歳を過ぎて社会に出て、アパレル関係の会社で働いていた方の申請です。
最初に面談させてもらったときは、病名はなし。でも、過去に精神科に一時期通院していた歴がある。という方でした。
障害年金の申請を直ぐに考えるというよりも、まずは障害年金の申請をする目安のようなものを伝えるところから始めました。
一般企業で一般就労が、何とか出来ている間は、障害年金2級の支給は支給されない傾向が強まっています。そのことを伝えました。
そして、通院を再開することも必要である。と伝えました。
とは言え、障害年金の申請のために、必要も感じないのに、不調を感じないのに、精神科に通院を再開する必要はないことも同時に伝えました。
時は、半年が経過した頃、一報が入りました。
その方は、その後会社を退職し、飲食店でアルバイトを転々としましたが、同僚等の人づきあいが苦手で、精神に不調をきたし精神科に通院をするようになっていました。
更に、半年後が経過した頃、「自閉症スペクトラム」の診断がでたことの連絡が来ました。
それまで病名は知らされておらず、障害年金の申請が可能か?も解らない状況でしたが、自閉症スペクトラムの診断がでたことで、急展開を迎えました。
ご本人は、アルバイトを辞めようとしている最中、どう生きていこうか?迷っていたとのことでした。
病名が明らかになり、障害年金の申請が現実味を帯びてきたことを前回までの説明で感じたようで、障害年金の申請に向けて準備に入ることになりました。
このように、大人になってから発達障害の申請は、急展開を迎えることがあります。
予期しない病名に驚くのですが、ご自身が生きていくうえで障害年金が必要。と感じたときが、申請時だと思います。
10月
11
2024
障害年金の申請は、診断書が必須です。
診断書の内容如何では、希望する等級が得られない。などの事が生じるので、とても大事な書類。と考えている人が多いはずです。
確かにその通りです。
ただ、診断書の内容は、何も日常生活や就労状況についてのみ審査されるわけではありません。
他に大事なところは、日付です。
例えば、診断書の初診日に令和3年5月と書かれていたとします。しかし、実際の初診日は、他の病院で令和4年5月が正しく、令和3年5月にはまだどこに通院していなかった。
そんな内容になっていたら、この申請の初診日は、通院を一度もしていない令和3年5月として審査が進んでしまっています。そうなると、初診日を証明しようにも、通院をしたことがない日付で進んでしまっているので、初診日の修正が利かなくなるかもしれません。
ですから、申請する前に、診断書や受診状況等証明書に記載れされている初診日の日付が、本当に合っているのか?確認してから申請したいところです。
このように、日付の間違いは、結構修正が難しい場合に発展しやすいと思います。
診断書を確認する意味は、正しい審査が遂行されるか?を確認することにあります。
10月
06
2024
障害年金の申請をするとき、今まで自身が思っていた病名とは異なる病名が出てくることがあります。
今回の案件が、その案件の事例になります。
依頼を受けた時は、「高次脳機能障害」でした。診断書を医師から受け取り、確認すると高次脳機能障害の他に「軽度知的障害」が加わっていました。
医師は、症状から診断するだけです。申請において、病名が加わる事や変わることで、申請内容に変化起こることを知らない人がいます。
それは仕方がないこと、医師は治療するのが本業ですから。
今回、高次脳機能障害で準備をしていました。申立書では、発病からしか申請書類を集めいませんし、詳細も教えてもらっていません。
「知的障害」の申請となると、生い立ちから教えてもらう必要があります。
つまり、高次脳機能障害の発病よりもずっと前のことから・・・幼少期の頃から教えてもらう事になります。当然に、「知的障害」にまるわる書類も探さないといけません。
この方は、知的障害にまるわる書類はありませんでした。特別支援学級にも行っていません。
こうなってくると、この知的障害が、高次脳機能障害の影響によるものか?先天的なものか?が、一つの審査対象になり得ます。
知的障害にまつわる書類が提出できない以上、申立書で詳細を記すことが必須になります。
医師から受け取った診断書を確認し、新たな事実が判明した時に対処するのは、社会保険労務士の私の仕事の中の一つです。
診断書の内容を確認し、何が足りないか?何が焦点になるのか?を瞬時に把握・判断し、次の準備に入れば問題ないこと。
この案件は、元々10/11に申請する予定です。知的障害が加わっても、10/11に申請はします。
依頼者様からすれば、何が起きているか?解らない。でも、予定通りに申請をして、期待にそえるように尽力することに変わりありません。
10月
03
2024
今、「ADHDの一般企業 一般雇用」の方の申請に向けての最終準備をしています。
一般雇用と言っても、アルバイトです。ただ、厚生年金加入しています。
最近の法改正で、厚生年金加入は「単に長時間労働しているから、厚生年金に加入しなければならない。」という訳ではなくなりました。
「週20時間以上、月88,000円以上であれば、事業所の従業員数によって厚生年金加入をする」となっています。
つまり、「週5日、一日6時間以上就労出来ているから厚生年金加入している」という証明にはならなくなったわけです。
従業員数が多い会社で働いて、週20時間(週4日/一日5時間)、時給の関係で月88,000円だから厚生年金加入をしている。という人も出てきます。
今回の依頼者様が、まさにそのパターンです。
アルバイトは、一般雇用です。そして、一般雇用だけに福祉サービスを受けていません。
ここが、今の申請後の結果かからみて、障害年金の支給から遠のくポイントになる。と、依頼者様に説明しています。
この段階で申請するのは、「暫くこの状況が継続されそうだから、一度この状態で申請しておきたい」という依頼者様の要望からです。
日常生活能力は、家族から多くの援助を受けています。それは医師も理解しています。仕事は同僚や上司の援助があってしています。しかし、審査官は、日常生活能力は2級相当あることは認めても、就労能力は2級非該当と考えるでしょう。
そして、結果は「日常生活能力と就労能力を総合的に判断して、2級に該当しない」としてくるでしょう。
(便利な表現の「総合的」に、最近の結果は困らされています。)
理由は、「同僚や上司の助けくらいならば、少し仕事に制限がある程度」と考えるからです。労働に一部制限を加える程度の援助であれば、3級相当です。
この依頼者様は、障害基礎年金で申請します。初診日が国民年金ですから、障害年金が得られる等級は、1級又は2級です。3級はありません。
この事を十分に説明し、納得してもらった上の申請です。
それでも、2級を認めてもらえるように準備はしています。
この申請の結果は、これからの就労中の方々が申請を考える上で、かなり考えさせられることになります。
9月
27
2024
高次脳機能障害という病気は、脳出血や脳梗塞などが起きた後に、残る病気。
今回、この申請で、障害厚生年金2級の支給決定が認められました。
この申請、診断書の内容は、2級が安牌というものではありませんでした。
日常生活能力の判定は、家庭内の単純な日常生活はできる。就労は、A型就労継続支援事業所。
正直、判定をメインにみるなら、3級でもおかしくない診断書の内容でした。
私は、診断書だけでは読み取れない内容を病歴・就労状況等申立書で、日常生活能力や就労状況を詳細に記しました。
精神疾患に限ることですが、他の案件のここ最近の結果とこの案件の結果をみるに、診断書から状況を主に確認し、日常生活能力の判定は、本当に目安程度にみている。と感じています。
この案件、診断書の日常生活能力は3級程度の目安だったのですが、医師の所見として書かれている内容は、「援助や配慮の事」「今後の見通し」がしっかり書かれていました。
そこに、申立書が裏付けとなって、2級が認められた。と、感じています。
ここ最近の結果から鑑みるに、医師が書く文が大事。となっています。
できることは、医師に伝える事だけです。
日常生活能力の目安よりも、現況のことがしっかり記されている診断書が求められている気がします。
しかし、診断書がいつも素晴らしい内容ばかりではありません。だから、申立書があるわけです。
それだけに、申立書の重要性が増してきている。と感じています。
9月
26
2024
障害年金の申請では、診断書が必須です。
診断書は、医師しか書けません。
二十歳前から精神科に通院している知的障害の方の場合、幼少期の頃から同じ医師に診てもらっている場合があります。
障害年金の申請で、診断書を書いてもらい・・・驚くことが起きることがあります。
それが、診断書の内容が、「概ね自立して生活できている」と示されている場合です。
実際、概ね自立していればいいのですが、大抵は自立しておらず、両親からの助けを他の同年代の子供と比較して受けていることが多いです。
医師は、幼少期から診ているのに、なぜこんなことが起きるのか?と、不思議に思う親御さんは多いです。
医師が幼少期から診ているので、幼少期の本人と比較して、今が成長して自立しているように見えているのではないか?と、感じています。
今回申請する軽度知的障害の方は、診断書に「B型就労継続支援事業所で作業するのが精一杯」と書かれているのに、「日常生活は概ね自立している」と記されています。
アンバランスさを感じざるを得ません。
日常生活が概ね自立しているならば、多くの配慮や援助を必要とするB型就労継続支援事業所で作業が精一杯。とはならないはず。もっと、一般企業 障害者雇用で働けそうなもの。
この場合、過去の本人と現在の本人を比較して、過去の本人よりもかなり自立して生活できるようになった。という意味合いだと思います。
しかし、実際は、両親の多くの援助を受けて生活しているので、幼少期(過去)の本人と比較するのは困ってしまいます。
医師が書いた診断書の書き直しは頼んだところで、ほぼ書き直しはしてもらえません。
理由は、医師が自分の立場で考えて書いているからです。他人や他の職業の人が立ち入ることが許されないからです。
この場合、申立書で実際の現状の事を書き連ねていきます。
ただ、診断書の内容が「自立」を示しているので、どこまで功を奏するか?は、不明瞭になってしまいます。
軽度知的障害の申請の時には、このケースが起き易い。悩み所です。
9月
20
2024
障害年金の中で、「永久固定」という制度は、支給を受ける人にとってありがたい制度だと思います。
永久固定は、1年~5年の間に訪れる「障害状態確認届」という更新を受けずに済みます。
それだけに、なかなかに「永久固定」は認めてもらえません。
永久固定を目指して、認められるものではない。と、考えてもらって差し支えないです。
永久固定は、何年、年十年経っても障害状態が変わらない。と認められた人にしか出されません。
今回の案件は、生まれて、50歳を過ぎるまでの長い生い立ちの結果・・・認められた永久固定だと思います。
色々なことがあったことを申立書に詳細に記すと共に、書類も集めました。
客観的な事実の積み重ねの結果が「永久固定」という形で実を結んだのだと思います。
この依頼者様は、親が亡くなり、親族と絶縁されて、福祉サービス利用だけでは生活を賄えない状態が続いています。
この方に「障害年金2級 永久固定」が認められたことは、依頼者様は救いなったようでした。
依頼者様は「ほんとう!? うれしい! これで心配が少し減った。」と、ニコニコとした顔が浮かぶ声で、話してくれました。
9月
19
2024
障害年金の支給を受けたい人の中には、仕事をしている人も多くいます。
肢体の障害の人は、就労していても支給に影響は少ない。と感じています。
精神の障害の人が、特に就労していることで、支給が得られにくくなった。と感じます。
ストレスに弱くなり、対人関係などが上手くとれなくなった。だから、就労は困難になっているはず・・・。という考えがあるように感じます。
就労困難だから、就労支援事業所などで配慮や援助があって就労しているならば、困難状態が把握できるので、2級は考えられる。しかし、一般企業で就労しているなら、ジョブコーチや定着支援サービスの福祉利用がないなら、ある程度就労はできているので、2級は認められない。こんな機運です。
今回の依頼者様は、自営業です。
うつ病を長く患いご家族で自営業を営んでいます。
日常生活状態は、家族からの援助があるので、2級相当が考えられました。だから、日常生活状態での心配はありません。
問題は、就労状況でした。自営業とは言え、障害年金上では就労可能に見えますから、実際の就労状況を審査官に解ってもらうには?が、難題となりました。
実際の就労状況は、奥さんや周りのスタッフが行っており、ご本人はほぼ仕事をしていない状態で、自室で寝ていることが一日の大半。
この状態は、診断書の中には書かれていなかったので、私が作成する申立書で細かく記しました。
結果、障害厚生年金2級が認められ、一安心です。
診断書は、日常生活状態はしっかりと書いてくれることが増えました。
しかし、就労状況は、詳細に書いていない診断書が多い気がします。ですから、日常生活状態は2級相当あるのに、就労状態をみて、「総合的に」という判断で2級の支給を得られないケースが徐々に増えてきているな。と感じています。
今、他の案件の不服申し立ては、全て「日常生活状態は2級相当ある。しかし、就労ができている。と判断され、3級」という結果に対してばかりです。
とりあえずは障害年金の支給は得られていますが、実際、就労においても配慮や援助を多大に受けている。しかし、「福祉サービス利用がない」という理由で、2級を認めてもらっていない。会社の中には、福祉と変わらないほどの手厚いフォローしてくれていて、福祉利用が必要ない会社もある。
そこの観点が抜けてしまった結果が出ている気がしてなりません。