7月
17
2026
どんな病気でも発症時期が若い場合があります。
筋ジストロフィーの発症時期も若い方がいます。
若く、病気の進行がゆっくりな場合、障害年金の申請をする頃には、発症や初診日から20年以上経過していることがあります。
この方の発症時期は、高校生でした。
初診日も高校生の頃です。
そして、申請する頃には三十代になっていました。
病状が進み、杖なしの歩行が困難になっているので、障害年金の支給を考えました。
しかし、初診日が、何処の病院になるのかわからない。というケースでした。
当時住んでいた場所から何処の市町の病院にかかったのか?などを当時の事を話ながら思い出してもらい、グーグルマップを見ながら、病院の建物や周りの風景を照らし合わせて、初診日の病院を割り出しました。
そして、病院に電話をしたら、運が良く、当時のカルテが残っていました。
初診日の証明ができたので、病院歴を作成ですが、病院歴も記憶が曖昧でした。
当然です。何十年も前のことですから。
思い出せる病院を手がかりに、一つずつ病院の書類を集めていくことで、病院歴を完成させました。
初診日から現在まで一度も病院にかかっていない。という事ならば、その理由も必要です。
しかし、この方は、病院には通院されていたので、病院歴の作成をしました。また、病院に通院していない期間もあったので、そのときの暮らしぶりや症状も作成しました。
こうすることで、初診から現在までの病状の変遷が審査官にわかってもらいやすくなります。ですから、当事務所では詳細を作成しています。
全ての書類を揃え、申立書で現在の日常状態を詳細に作成して申請させてもらいました。
結果、障害基礎年金2級が支給されました。
体の状態から考えたら、2級は妥当でしたが、初診日の証明が難しい方でした。
支給が認められて、一安心です。
6月
25
2026
障害年金の申請で診断書の比重は大きいです。
ただ、病歴就労状況等申立書の内容もしっかりと審査されており、診断書の内容が良くても、病歴就労状況等申立書の内容で結果が変わることは起きています。
とは言え、診断書は気になるところです。
1級や2級を考えて申請する方が多いと思います。
そのとき、診断書の裏面(名前や病名の項目の裏面)の「日常生活能力の程度と判定」の項目に、何処に印を打たれるか?を重要視してしまいがちです。
この「日常生活能力の程度と判定」の項目は目安と考えておくと丁度良いと思います。
例えば、「日常生活能力の程度と判定」の項目で、全て一番重たい状態で印を打たれているから、1級になるはず。と思っていると、2級が認められることがあります。
それは、審査が「日常生活能力の程度と判定」の項目だけで結果を出しているわけではないからです。
「日常生活能力の程度と判定」は目安として、「1級相当ありそう」「2級相当くらいかな」とみている。と、当事務所の申請後の結果を見ていると垣間見れます。
では、何処を重要視しているか?と言えば、医師が文章で書く項目だと感じています。
「日常生活能力の程度と判定」の項目を目安に、文から請求人様の状態を鑑みて、等級を決定している。と感じています。
一言で言えば、「診断書を総合的に審査している」というイメージです。
ですから、医師が書く文から「状態が良いときには一般雇用で働いている」とか「状態が悪いときでも、食事の準備や掃除ができていそう」と読み取れたら、審査結果に投影されているように受け止めています。
医師が診た請求人様の実状が診断書ですから、請求人様が期待したとおりの結果が出ないときもあります。
結果が出た後に、二回目の申請を考えるときは、実状を医師に伝え直し、医師の理解を得てから申請することが肝心かと思います。
6月
13
2026
等級を上げることを求める申請を「額改定請求」と言います。
額改定請求は、診断書の提出のみで審査が行われます。
しかし、診断書の内容だけでは判断ができないときは、質問書のような追加書類の要請を受けることがあります。
今回は、中等度知的障害の方の額改定請求で、診断書の内容だけでは判断ができない。ということで、年金機構から「日常生活の援助具合」を示す書類の追加要請がありました。
「おおむねひとりでできること」「ひとりではできないこと」を分けて、日常生活のことを示す形式でした。
勝手に作成するわけにはいきませんから、このような追加書類の要請が受けたときは、依頼者様に連絡し、再度聞き取りをさせてもらいます。
そして、今回も聞き取りをさせてもらい、書類を完成させて、年金機構に追加書類の返送を致しました。
あとは、結果待ちです。
額改定請求は、このように追加書類の要請を受けることが多くなったな。と感じます。
5月
27
2026
療育手帳がA判定だから、1級が認められるわけではありません。
ですから、申請の準備は慎重に進めなくてはなりません。
知的障害は、症状が悪くなりにくい特徴があると思います。
ですから、最初の申請で認められた等級が、後々まで引き継がれやすい。と言えると考えています。
引き継がれない一例として、軽度や中度の知的障害の場合は、就労状況によっては、診断書の内容が変わり支給が停止されることがあるかもしれません。
今回の請求者様は、二十歳になる重度知的障害の方でした。
先述した通り、最初の申請で認めれた結果が大事になります。
生い立ちを教えてもらいながら、現在に至るまでの「何ができないのか?ご両親からどんな助けを得てきたのか?苦手な状況は何なのか?」を作成していきました。
親御さんは、ご本人の近くに居過ぎて、助けてきたことが日常になっており「申立書に何を書けばいいのかわからない。もしくは、書きにくい。」という声を聞きます。
ただ闇雲に苦労話ばかりを書き連ねても、それも読みにくい申請書類になってしまいます。
十人十色に個性があります。
ですから、同じ書類の内容にはなりません。フォーマットがありません。
その人(ご本人)専用の書類に仕立てていきます。
作成した書類を依頼者様(親御さん)に確認してもらい、「はい。本人の話です。」と了承を得て、申請をさせてもらいました。
医師が書く診断書がメインで審査される思われていることが多いですが、申立書もしっかり審査されています。
医師が作成した診断書の裏付けになるような申立書の作成は大事だと思っています。
結果、障害基礎年金1級が認められ、更新が訪れない「永久固定」も認められました。
つまり、生涯通して障害年金1級が支給されます。
親御さんは、とても喜ばれていました。
5月
21
2026
障害年金は、何度でも申請ができます。
でも、申請のたびに、診断書が必要になり、年金機構に過去の診断書が溜まっていきます。
過去の診断書を今回申請した診断書と比較するか?は、私は審査側ではありませんからわかりません。
しかし、ひとつ言えることは、過去と現在の診断書を比較しようと思えば、できる状況にはあります。
それだけに、一回一回の申請に要する診断書は大事にしたいです。
支給を難しくしてしまうケースの一つに、この診断書には一切の不備はなく、内容も等級を得られるほどになっている。でも、不支給になってしまった。
この場合の多くは、ご自身が作成した「病歴就労等申立書」が、診断書の内容を打ち消しています。
診断書では、「援助が必要」と医師が書いてくれているのに、ご自身で作成する「病歴就労等申立書」では「一人でできる」と書いてしまっている。
でも、実際は「家族等から援助されている」というケースが多いです。
こうなると、医師が書いた診断書は、既に「等級を得られる」程度の内容ですから・・・次の申請の時が困ります。
「援助されている」だけでなく、「悪化している」ということが診断書で証明されないと、なかなかに支給を認めてもらえない可能性が高くなります。
しかし、そうは簡単に症状が悪化することはない。だから、次に申請する診断書の内容が重くなる可能性も低い。
となれば、次回の申請で、前回と同じ診断書を書いてもらったとしても、支給されることが困難になる。
医師からしたら「なぜ、あの診断書で不支給になったのだろう?」と、依頼者様に仰られることもあるようです。
障害年金の申請は、診断書のみで審査されるわけではないから、不支給になったわけです。
審査は、「診断書と病歴・就労状況等申立書」だけでなく、「受診状況等証明書(初診日証明書)」もみられます。
提出するすべての書類が、「審査書類」です。
そして、「診断書」と「病歴・就労状況等申立書」の内容が異なれば、疑義が生じ、結果に影響するのは仕方がない事と思います。
今までも、今も、このような案件を申請し直すことがあります。
一回目の申請を大事にして欲しいです。
5月
13
2026
障害年金の申請で、大変なのは「病院の書類を集めること」と「病歴・就労状況等申立書を作成すること」ばかりではありません。
今回の方は、福祉の方が、ご本人の生活状況を長年見てきて「障害年金の申請をしたら?」と、提案し続けた方でした。
ご本人は、なかなか障害年金の申請をすることに前向きになれませんでした。
理由は、「自分は、障害年金をもらえるほどではないと思う」と、理由でした。
確かに、障害年金の支給を受けられるか?は、判断できないものです。
ご自身で「自分は障害年金が支給されるはず」と思っていても、支給を受けられないことはあります。
逆に、「支給されるほどではない」と思っていても、支給を受けられることもあります。
つまり、ご自身の判断ではわからないものということではないか?と思います。
この方はの初診日は、古く何十年も前でした。
初診日の証明ができるだろうか?と思いましたが、運良く、初診日の病院にカルテが残っており、初診日の証明ができました。
初診日から現在までの生活状況を教えてもらい、私が「病歴就労等申立書」を作成し、今の病院で診断書を書いてもらいました。
「申請する」と決めてからは、スルスルと進みました。
そして、結果は障害基礎年金2級が認められました。
ご本人は「生活が少し安定して、ホッとした」と仰っていました。
福祉の方が、長年気にかけて提案し続けた結果・・・実を結んでよかった。と思いました。
この案件は、福祉の方が居てくれたおかげでした。
5月
11
2026
結果が出るまでに長く期間がかかることがあります。
今回の方は、約一年かかりました。
理由は、日常生活の状態が、医師に伝わるまでに時間を要したからです。
「短期間のアルバイトができていた。家事がある程度できていた。」など、過去にできていたことが、「今はできなくなっている」ということが伝わらないことがあります。
この場合、医師に根気よく伝えていくしかありません。
精神科医は、精神的なことならば話を聞いてくれることが多い。
しかし、家の中の不自由さは、医師に言われても解決ができないので、他の機関に話をして欲しい。と、言われることがしばしばあるようです。
ですから、精神的なことでできなくなっていることを伝えてもらいました。
その都度その都度に依頼者様から電話で相談を受け、伝え方や気持ちの整理の手伝いをさせてもらいました。
約一年かけて伝え続け、「できなくなっていること」が伝わり、診断書を書いてもらえました。
そして、障害厚生年金2級が認められました。
依頼者様は、とても安心されていました。
一安心です。
3月
31
2026
障害年金は、医師が書く診断書が必須です。
診断書を審査官が確認して、等級を決めていく判断材料にします。
審査の時、診断書の内容を確認したいとき、審査官が、医師に診断書の詳細を確認することがあります。
それを「医師照会」と言います。
さて、この医師照会ですが、質問形式なことが多いです。
そして、この返答によって、等級が決まることが多いと感じています。
それだけに、この医師照会の内容は重要です。
重要であるものの手立てはありません。何を書くかは、医師次第ですから。
私たちは、黙って医師が書く照会文を信用するしかありません。
審査が綿密化しているな。と感じています。
3月
23
2026
高次脳機能障害は、「短期記憶が難しい。言葉が出てこない。」などの症状があることが多いです。
高次脳機能障害は、障害年金の診断書では、「精神」の診断書を使います。
精神の診断書は、食事(準備、片付け、食事を摂るなど)、清潔保持(掃除や風呂など)、金銭管理と買い物、病院(通院、症状を伝える、薬の管理)、対人(コミュニケーションなど)、危機管理、社会的な手続きをするには、どの程度不自由で、人からの助けが必要なのか?を医師が記します。
高次脳機能障害の方は、元々問題なくできていた方ばかりです。
脳血管疾患や脳腫瘍を発症し、後遺症として高次脳機能障害が出現したので、ご自身が「どの程度できなくなっているか?」理解できていない場合が多い印象です。
そのため、主治医に日常生活や就労状況が、正しく伝わっていないことが多い気がしています。
「正しく」とは、ご自身が感じているよりも、周りから見たら「そこまで出来ていない」というズレが埋められない感じです。
今回の依頼者様は、申請をするまでに、ご自身で試行錯誤して仕事をしていたので、ご自身の中で「どの程度できなくなっている」ということを感じ取っていました。
しかし、医師には、言葉が出てこず状態を伝えきれていませんでした。
面談をさせてもらい、「不自由になっていること。助けが必要になっていること。実際に助けてもらっていること。」を洗い出しました。
そして、医師に伝えるにも、口頭では難しいので、文書として伝えてもらうことにしました。
医師は、おおよその状態を把握してくれていたこともあり、日常生活や就労状況を伝えると、理解を示してくれました。
これで、事実に即した診断書が完成しました。
診断書だけではわかりにくい日常生活や就労状況は、申立書で詳細に記しました。
結果、障害厚生年金2級が支給されました。
一安心です。
次は、更新申請に向けた動きが必要になりますが、それは今まで通り症状を伝え続けてもらうことです。
伝え続けるコツは、今回の申請で習得してくださったようなので、解らなくなれば連絡をくだされば、その都度の説明で大丈夫かと思います。
3月
22
2026
障害年金は、軽度知的障害は認められ難い。と言われることがあります。
その理由は、「言語理解、意思疎通がほぼできる。指示通りに動け、就労が可能。日常生活は、ほぼ可能に見える。」だと考えています。
ただ、よくよく聞いてみると、日常生活も就労も「いつもと同じ」だから出来ているように見える。というケースもある。と感じています。
今回の請求人様は、A型就労支援施設で就労されており、親御さんと同居です。
A型就労支援施設は、労働基準法により最低賃金が支払われます。そのため、週5日勤務の場合が多いです。
毎日の就労ができているのだから、「まぁまぁ大丈夫」と思われがちと感じています。
ただ、A型と言えど、支援がないと仕事ができないわけですから、よくよく教えてもらうと・・・自立しているとは言えないことが多いです。
障害年金は、就労していたら不支給というわけではありません。配慮や支援の状況の程度が大事になります。
日常生活では、一見すると「自立している」ように見えますが、二十年間、親御さんが当たり前に「準備」をしてきたことも含めて、「できている」となっていることがあります。
例えば、衣替えのタイミングや健康管理(食事・悩み解決)、対人のコミュケーションのサポート、必要な物と不必要なものの区別など、毎日やってきたことの延長線で、大人になっても続けていることが、実は「援助」になっている。ということを見落としがちです。
面談で、生活ぶりや生い立ちを教えてもらう中で、「日常生活と就労の援助・配慮」を教えてもらい、申立書を作成しました。
診断書からは解りにくい生活ぶりを申立書で示すことに注力しました。
結果、障害年金2級が認められました。
親御さんは、喜んでおられました。