10月
08
2023
障害年金の申請前に、申請について説明をしています。
申請についての説明は、電話のこともあれば、面談のこともあります。
申請は、その人にとっては「初めて または 2回目程度」。
ネットや経験で理解していることもあれば、理解が足りないこともあります。
思い込みのままで申請準備を始めると、途中で解らなくなってしまいます。
私に依頼をするにしても、概ねの申請準備の流れを知っているのと、全く知らないでは、「申請のために聴取される理由がわかりません」
理由も解らないのに、色々と尋ねられることには抵抗あるでしょう。だから、先に聴く内容と理由を説明をしています。
その後に、実際の申請のための日常生活や就労状況、生い立ちについて、面談で教えてもらいます。
対面の方が話しやすい。という方が多いので、面談が多いです。
人は、表情をみながら話す方が安心できるのだと思います。
その場所としては、相談者様が落ち着く場所で聴ける方が良い。と思っています。
知らない場所で、知らない話を聴くと、それだけで落ち着かないものです。
馴染みがある場所で、相談者様が話しやすい環境で、面談できる方が良い。
思い出すにも、リラックスした気持ちが大事です。
ゆっくりと・・・でも、必要な事はしっかりと聴いて、教えてもらって申請をしています。
10月
07
2023
障害年金の2級と3級の差って、なんですか?と、問われることがあります。
一つは、支給額の差。これは調べたら、直ぐに解ります。
もう一つは、症状の差と生活状況の差だと感じています。
症状の差は、日常生活状態の支援の度合いの差。これは、診断書をみたら確認できます。
問題は、生活状況の差です。
3級の人でも、診断書の内容を確認すると、2級相当の支援の必要性を確認することができます。
しかし、3級の支給が妥当とされている。
これは、独居不能な状態か?の差であると考えています。
診断書の内容が2級相当であったとしても、実際の生活が一人暮らしをしているなら、独居可能な人です。
独居可能ならば、2級には該当しない。とされてしまいます。
この独居可能か?独居不能か?が、2級と3級の境目だと感じています。
それだけに、実際の生活状況を詳細に教えてもらう必要があります。
サラッと定型的なことを教えてもらっただけでは解らないことが、会話の中から見つかったりします。
どうしても3級にしかならない人もいますが、2級になる可能性を秘めている人も生活状況次第ではいます。
障害年金の申請代行は、本人の状態を代理人たる他人が書類作成します。
それだけに、本人の実際は知らないことばかりです。だから、詳細に教えてもらう必要が出てくることが多いです。
教えてもらったことは、書類作成に必ず活かします。
今、独居しながらの障害年金の支給を望む人が増えました。
独居の理由は、親との兼ね合いが悪い。親が亡くなった。親と遠く離れて暮らしていて、今更帰れない。など、色々な理由があります。
一人で頑張ってきたけど、病気になった後、生活費が足りなくなる。そして、障害年金の支給を考える人が増えた。という事だと思っています。
依頼者様たちの期待に応えられるよう尽力しますよ。
10月
04
2023
障害年金の申請は、難解で理解が困難。
一度説明を聴いたくらいでは理解は、ほぼできない。
だから、相談をしてみたくなる。
相談の結果、制度のことが解った。でも、依頼するかは迷う。・・・自分でやってみようかな?他の社労士をあたってみようかな?病院の相談員や年金事務所の職員に手伝ってもらったら申請できないかな?・・・色々考えてしまうことがあります。
考えた結果、依頼をすることをやめるのも有りです。
自分の申請です。ご自身が納得する申請をして下さい。
依頼した方が、今日「診断書が出来上がった」と連絡をくれました。
そして、診断書の内容を直ぐに確認し、診断書の内容から今後の話をさせてもらいました。
10月中の申請が可能ですから、2024年(令和6年)1月中旬~下旬には結果が出ているでしょう。
この方は、相談の結果、依頼をしたので、ご自身は不安が出てきたら、私に申請上の不安を相談してくれました。
申請準備の間、不安になるものです。医師を信じても、診断書の内容や申立書の内容から今後の考察までは医師はしてくれません。
まずは、相談して、それから依頼をするか決めたら良い。
社労士は、私以外にもたくさんいます。ご自身が合う社労士を選べば良い。
ご自身で申請するのも有りです。
とにかく、納得できる申請をして下さい。
10月
03
2023
親御さんが高齢で、ご本人のことを心配していました。
親御さんが、地元の障害者施設に相談に行ったことで、障害年金の申請を提案され、親御さんは「申請書類の準備ができない」ということで依頼になりました。
8050問題の一つの事例です。
ご本人の母親は他界し、父親がご本人の世話をしていました。
父親も高齢になり、ご本人の先々を案じていました。
案ずることは、独居不能なこと以外に生活費に関してが大きいようでした。
確かに父親も他界すれば、ご本人は天涯孤独になります。
どうしたらいいものか?ご自身で考えても、相談もできないかもしれない。
父親がご存命の間に申請をしておく必要がありました。
ご本人は、ご自身の状態を把握していません。ですから、父親からご本人の状態を教えてもらいました。
病院歴は、父親の記憶は曖昧になっており、曖昧な情報から初診日の病院を探し出し、必要な申請書類を揃えていきました。
運が良かったのは、初診日から一年六カ月経った時のカルテが残っていたこと。
今から十年以上前の初診日でしたからカルテが残っていない可能性がありました。
更に、運が良かったのは、診断書を書いてもらったら、父親の記憶よりも悪い症状だったらしく診断書の内容が重かったことです。
運が重なり、認定日請求(遡った申請)が可能になりました。
そして、申立書を作成し、申請をしました。
結果、障害基礎年金2級が、5年遡って支給されることになりました。
申請準備の時には聞けなかった明るい声を聞くことができました。
本当に良かったです。
10月
02
2023
障害年金には、基本的に所得制限はありません。
ですから、仕事をしたり、有価証券(株)などの所得があっても障害年金が停められる心配はありません。
しかし、二十歳前に初診日がある「二十歳前障害」で申請をした人には、所得制限があります。
- 前年の所得が4,721,000超える人は障害年金の支給が全額停止。
- 前年の所得が4,721,000円~3,704,001円の人は、障害年金の支給が半額停止。
概ねの人が超えないことが多いのですが、親亡き後、親の遺産(資産)を引き継いだときに、翌年に停止されるケースがあります。
この所得は、市町村の所得証明書で確認できます。
気を付けたいポイントです。
9月
29
2023
障害年金は、20歳~65歳を迎える一日前までに、請求したい病気や怪我の初診日がある人が対象です。
65歳以降に申請をする場合は、65歳を迎える一日前までの初診日から一年六カ月経った日~三カ月以内の体や精神の状態のみでしか審査対象になりません。
例えば、64歳に初診日を迎え、70歳の頃に申請をしようとする。その時、70歳頃現在の状態が、初診日の頃よりも悪かろうと審査対象になりません。
審査対象となる期間は、初診日から一年六カ月~三カ月以内の状態のみです。その頃は、結構状態が安定して、そこまで悪くなかったとしたら、申請をしても不支給になる確率は高いと思います。
基本、65歳以降の年金は、老齢年金(国民年金・厚生年金・共済年金)で賄うことを考えられているようです。
60歳までに年金保険料納付が少なかったとしても、「年金保険料納付は、40年全納付」が当然の原則として考えられているようですから、65歳以降の年金は、「老齢年金がある」と、制度から窺えます。
今、60歳を超えて多い申請は、「65歳を迎えてから老齢年金が少ない。生活ができない。病気や怪我があるから、障害年金の支給で金額が増えないか?」と思案するものです。
確かに、年金保険料納付期間が少ない人ならば、65歳から「障害基礎年金+老齢厚生年金」または「障害基礎年金」の方が多くなるケースもあります。
理由は、障害基礎年金2級は、老齢基礎年金(国民年金)を40年間納付した金額と同額の支給になるので、ご自身が納付してきた年金保険料納付期間から算出される老齢基礎年金(国民年金)よりも支給額が多くなるからです。
この事実を知っている人は、年金事務所等で、障害年金と老齢年金の関係を知り、疑問に思って確認した人だけです。
大抵の人は、そんなことを知る由もなく65歳を迎え、後から事実を知り、愕然とする。ということはあると思います。
知っている人しか申請できないのが、障害年金です。
自分が支給される可能性がある。ということを勘ぐるよりも、障害年金という制度があることを知る機会がない人は、高齢になるほど増えていきます。
情報を得る手段が減るからです。
知った時に、一度調べてみると良いですよ。
9月
27
2023
障害年金は、三審制です。
年金機構に提出する最初の申請(裁定請求 /第一審)
厚生局に提出する不服申立て(審査請求/ 第二審)
厚生労働省に提出する不服申立て(再審査請求 /第三審)
基本、不服申立てが認められることはありません。
しかし、「なぜ、その等級になったのか?等級を上げる申請(額改定請求)をするとしたら、どのタイミングで申請したら良いか?」は、この不服申立ての結果を読めば、予想ではなく明確に理解できます。
当事務所では、裁定請求から支援させてもらった人に限り、不服申立てを無料でしています。
その理由は、障害年金が一度の申請では終わらない制度だからです。
「症状が悪くなる。更新時期が訪れる。」そのたびに、申請をしなければなりません。
だから、指標のひとつになれば、、、と思い、不服申立てをしています。
今回の方は、うつ病で3級でした。
診断書の日常生活能力を示す「レ点や〇」を付ける項目は、2級相当を示していました。
今やこの項目は、本当にただの目安でしかないのですが、2級相当を示している以上、不服申立てをして3級になった明確な理由を知る必要があります。
結果、「パートナーが障害者。そして、子供と疎遠。仕事は、当時休みながらでしたが、可能。という状況から、障害者を抱え、子供とも疎遠ならば、家のことは本人がある程度できているだろう。そして、仕事も休みながらだが、可能であれば、身の回りの多くの援助は必要ない。だから、3級。」というものでした。
この結果は、不服申立てをする前から予想は出来ていました。しかし、依頼者様は、予想よりも明確な理由を知りたいはず。ということで、不服申立てをし、結果をお伝えしました。依頼者様は、「なるほど、その結果なら3級でも解る。ありがとうございました。」と言ってくれました。
ただ、この結果は予想出来ていたので、依頼者様には申請後すぐに福祉サービスを受ける事を提案していました。
実際、ご本人だけでは生活はままならず困っていましたから、今後の申請のことも視野に入れて、必要な福祉サービスを受け始めておくことは大事。と話をさせてもらっていました。
不服申立ての結果が出る頃には、ヘルパー利用で、家事はヘルパーにしてもらっている現状。
今後、ご本人が等級を上げる意思が出てきたら、いつでも額改定請求をする準備は整いました。
納得いく申請で終わるために、今後を見据えた申請のために、これからも尽力させていきます。
9月
26
2023
障害年金の申請代行をさせてもらっていて、親御さんやパートナーから「本人は仕事ができない。病状が重い。だから、障害年金の申請を考えている。でも、本人がその気にならない。どうしたらいいか?」と問われることは多いです。
「お金がなければ生活ができない」という事実は、みんな知っています。
本人もそのことは重々承知ですから、親御さんやパートナーが体調を崩していると、殊更気にして病状を気遣ってくれたりします。
純粋に心配していることもありますが、自分の生活を支えているのが、誰か?理解しているから心配になる部分もあるようにも見えます。
お金がない。そして、自分の世話をしてくれる人がいなくなる。その心配や不安は計り知れない恐ろしさだと思います。
とは言え、現状困っていないなら、もう少しこのままで・・・と、思ってしまう気持ちもあるのかもしれません。
親御さんやパートナーは、自分の支えに限界が訪れていることをご自身が金銭的な世話等をしているので解ります。
だから、焦ります。
本人と親御さんやパートナーの焦りに差が生まれると、「本人は申請の意思はない。でも、親御さんやパートナーは申請をして欲しい。」という捻じれの現象が生まれます。
本人を金銭的に困らせてみても、世話をしてくれる対象者いる間は変わらないかもしれません。
だって、最後は見兼ねて助けてくれることを長年の生活の中で知り尽くしていますから。
障害年金の申請は任意です。障害者だから必ず支給される年金制度ではないし、障害者だから申請を義務付けされているわけでもない。
だから、障害年金という制度があることは公表されているけど、本人が望まない間は、誰も強制ができません。
例え、本人がとても困っていたとしても、本人が望まなければ、誰も手助けはできません。
では、こういう人はどうなっていくのか?と、考えてしまいがちですが、それはその時に、「本人が考える事」ということになってしまいます。
行政に相談してみる。とか、親族に相談してみる。とか、本人が困ったときが申請を考える始まりになったりすることは多いと感じています。
現に、親亡き後、本人の兄姉・弟妹さん達から「本人の同意を得て、障害年金の申請を依頼」というケースが増えています。
9月
25
2023
「発達障害」と診断されると、障害年金の申請では「生い立ち」を申請書類としてまとめる必要があります。
そのため、ご家族や本人から「生い立ち」を教えてもらいます。
「広汎性発達障害」「注意欠陥多動性障害(ADHD)」「自閉症」の病名が、私の事務所では多い発達障害です。
「自閉症」の方は、小さい頃から色々なエピソードがあることが多いです。
しかし、「広汎性発達障害」「注意欠陥多動性障害」の方は、ここ最近の病名だからか、普通に育ってきた方が多いです。
- 特別支援学級にいってない。特別支援学級を勧められたこともない。
- 学力は、人並み程度ある。むしろ、人並み以上のこともある。
- 学生時代はの友人は、少ないけど居た。むしろ、人気者だった方もいる。
- いじめられたことがない。
普通に育ってきたけど、大人になって就職活動の時、入社後・・・に、何故か社会に溶け込めなくなる。みたいな感じの方が多い。
申請のために、生い立ちの詳細を教えてもらうと、確かに学生時代から少し癖があるかもね。くらいのことはある。
でも、それは誰しもすること。
発達障害の申請のために生い立ちをまとめる中で、人には分岐点が存在することに気付きます。
その分岐点は、人それぞれです。
学生の頃、社会人になってから、、、結婚する前、結婚後、、、色々あります。
書類にまとめたものを教えてくださった人に確認してもらいます。
すると、辛そうな表情で読む人、納得した表情で読む人、淡々と読む人がいます。
どの人も「はい。この通りです。文にして読むと・・・」という感想を述べられます。
本来なら他人に教える必要がない生い立ちの話ですから、教えてくださった方々のためにも障害年金の支給を得ないといけないな。と思います。
今、「生い立ち」の書類は、審査においてしっかりと読まれていると感じています。
過去があるから現在がある。だから、過去をしっかり書いておくことで、現在の状態に納得がいく申請書類になる。
発達障害は難しい申請です。
パッと見でわからない。私生活でしか見えてこない日常の支障だったりするのですから。
理解を求めるための申請の結果の障害年金の支給と感じています。
9月
24
2023
障害年金は、認定日請求と事後重症請求のふたつあります。
認定日請求は、初診日から一年六カ月経った日~三カ月以内のカルテ等の診療録がないと障害年金の診断書が完成せず、申請しても不支給なることが多いです。
事後重症請求は、現在の状況を障害年金の診断書で示してもらうので、現在も通院していれば、カルテ等の診療録があるので、診断書が完成します。ですから、支給される可能性は、カルテ等の診療録がないときよりも可能性が高くなります。
認定日請求と事後重症請求の差は、「初診日から一年六カ月経った日~三カ月以内のカルテ等の有無」と「初診日が明確で、一年六カ月経った日を算出する必要があるか?」の二点です。
初診日が、明確じゃないと一年六カ月経った日を明確に算出できない。すると、いつのカルテ等の診療録をみて、診断書を書いたのか?明確ではない。こうなると、「初診日から一年六カ月経った日」という制度から外れてしまうので、「支給できない」という結果になり易いです。
既に、事後重症請求で障害年金の支給を得ている人が、認定日請求を後からする場合は、「なぜ、最初から認定日請求をしなかったのか?」ということから審査になります。また、「初診日が明確か?一年六カ月経った日は、ここでいいか?」という、一度通った審査を再度受け直すことになります。
更新申請のように、現在の障害状態だけを審査されるのではなく、「初診日から審査される」ことになります。
認定日請求は「診療録の有無や初診日の明確さ」が、揃っていないと、なかなかにハードルが高い申請になります。