9月
26
2023
障害年金の申請代行をさせてもらっていて、親御さんやパートナーから「本人は仕事ができない。病状が重い。だから、障害年金の申請を考えている。でも、本人がその気にならない。どうしたらいいか?」と問われることは多いです。
「お金がなければ生活ができない」という事実は、みんな知っています。
本人もそのことは重々承知ですから、親御さんやパートナーが体調を崩していると、殊更気にして病状を気遣ってくれたりします。
純粋に心配していることもありますが、自分の生活を支えているのが、誰か?理解しているから心配になる部分もあるようにも見えます。
お金がない。そして、自分の世話をしてくれる人がいなくなる。その心配や不安は計り知れない恐ろしさだと思います。
とは言え、現状困っていないなら、もう少しこのままで・・・と、思ってしまう気持ちもあるのかもしれません。
親御さんやパートナーは、自分の支えに限界が訪れていることをご自身が金銭的な世話等をしているので解ります。
だから、焦ります。
本人と親御さんやパートナーの焦りに差が生まれると、「本人は申請の意思はない。でも、親御さんやパートナーは申請をして欲しい。」という捻じれの現象が生まれます。
本人を金銭的に困らせてみても、世話をしてくれる対象者いる間は変わらないかもしれません。
だって、最後は見兼ねて助けてくれることを長年の生活の中で知り尽くしていますから。
障害年金の申請は任意です。障害者だから必ず支給される年金制度ではないし、障害者だから申請を義務付けされているわけでもない。
だから、障害年金という制度があることは公表されているけど、本人が望まない間は、誰も強制ができません。
例え、本人がとても困っていたとしても、本人が望まなければ、誰も手助けはできません。
では、こういう人はどうなっていくのか?と、考えてしまいがちですが、それはその時に、「本人が考える事」ということになってしまいます。
行政に相談してみる。とか、親族に相談してみる。とか、本人が困ったときが申請を考える始まりになったりすることは多いと感じています。
現に、親亡き後、本人の兄姉・弟妹さん達から「本人の同意を得て、障害年金の申請を依頼」というケースが増えています。
9月
25
2023
「発達障害」と診断されると、障害年金の申請では「生い立ち」を申請書類としてまとめる必要があります。
そのため、ご家族や本人から「生い立ち」を教えてもらいます。
「広汎性発達障害」「注意欠陥多動性障害(ADHD)」「自閉症」の病名が、私の事務所では多い発達障害です。
「自閉症」の方は、小さい頃から色々なエピソードがあることが多いです。
しかし、「広汎性発達障害」「注意欠陥多動性障害」の方は、ここ最近の病名だからか、普通に育ってきた方が多いです。
- 特別支援学級にいってない。特別支援学級を勧められたこともない。
- 学力は、人並み程度ある。むしろ、人並み以上のこともある。
- 学生時代はの友人は、少ないけど居た。むしろ、人気者だった方もいる。
- いじめられたことがない。
普通に育ってきたけど、大人になって就職活動の時、入社後・・・に、何故か社会に溶け込めなくなる。みたいな感じの方が多い。
申請のために、生い立ちの詳細を教えてもらうと、確かに学生時代から少し癖があるかもね。くらいのことはある。
でも、それは誰しもすること。
発達障害の申請のために生い立ちをまとめる中で、人には分岐点が存在することに気付きます。
その分岐点は、人それぞれです。
学生の頃、社会人になってから、、、結婚する前、結婚後、、、色々あります。
書類にまとめたものを教えてくださった人に確認してもらいます。
すると、辛そうな表情で読む人、納得した表情で読む人、淡々と読む人がいます。
どの人も「はい。この通りです。文にして読むと・・・」という感想を述べられます。
本来なら他人に教える必要がない生い立ちの話ですから、教えてくださった方々のためにも障害年金の支給を得ないといけないな。と思います。
今、「生い立ち」の書類は、審査においてしっかりと読まれていると感じています。
過去があるから現在がある。だから、過去をしっかり書いておくことで、現在の状態に納得がいく申請書類になる。
発達障害は難しい申請です。
パッと見でわからない。私生活でしか見えてこない日常の支障だったりするのですから。
理解を求めるための申請の結果の障害年金の支給と感じています。
9月
24
2023
障害年金は、認定日請求と事後重症請求のふたつあります。
認定日請求は、初診日から一年六カ月経った日~三カ月以内のカルテ等の診療録がないと障害年金の診断書が完成せず、申請しても不支給なることが多いです。
事後重症請求は、現在の状況を障害年金の診断書で示してもらうので、現在も通院していれば、カルテ等の診療録があるので、診断書が完成します。ですから、支給される可能性は、カルテ等の診療録がないときよりも可能性が高くなります。
認定日請求と事後重症請求の差は、「初診日から一年六カ月経った日~三カ月以内のカルテ等の有無」と「初診日が明確で、一年六カ月経った日を算出する必要があるか?」の二点です。
初診日が、明確じゃないと一年六カ月経った日を明確に算出できない。すると、いつのカルテ等の診療録をみて、診断書を書いたのか?明確ではない。こうなると、「初診日から一年六カ月経った日」という制度から外れてしまうので、「支給できない」という結果になり易いです。
既に、事後重症請求で障害年金の支給を得ている人が、認定日請求を後からする場合は、「なぜ、最初から認定日請求をしなかったのか?」ということから審査になります。また、「初診日が明確か?一年六カ月経った日は、ここでいいか?」という、一度通った審査を再度受け直すことになります。
更新申請のように、現在の障害状態だけを審査されるのではなく、「初診日から審査される」ことになります。
認定日請求は「診療録の有無や初診日の明確さ」が、揃っていないと、なかなかにハードルが高い申請になります。
9月
22
2023
障害年金には、1年~5年の間で更新を迎えることが通例です。
同じ病気でも、人によって更新時期は様々で、「うつ病なら1年後の更新」「難病なら5年後の更新」のような画一的な区分ではありません。
1年~5年の更新時期は、更新を迎える度に診断書の内容を審査されて、次回の更新時期が決定されていきます。
同じ内容の診断書が続けば、段々と更新時期が延びていく傾向にある。と感じていますが、その傾向も人によって様々です。
例えば、
「最初に申請してから2年後の更新→一回目の更新申請 2年後に更新→二回目の更新申請 2年後に更新→三回目の更新 3年後に更新」と、ゆっくりと更新時期が延びていくことが多い。と感じています。
中には、
「最初の申請してから2年後の更新→一回目の更新申請 永久固定(更新が二度とない)」というケースも稀ですがあります。
「知的障害、脳出血や脳梗塞ど症状が固定しやすい病気」や「難病など症状悪化が進み、1級以上の状態で固定している」場合は、比較的早く更新時期が延びる傾向にあると感じています。
請求人が出来ることは、日々の診察で医師に自分の状態を伝えることくらいです。
あとは、医師が診断書を書き、審査官が審査して結果を出す。という一連の流れに沿うだけです。
9月
20
2023
障害年金の申請は、二十歳を迎える一日前からできます。
二十歳を迎える一日前の申請は、初診日が二十歳前にあり、現在も通院を継続していることが条件です。
今、急ピッチで申請準備を進めている依頼者様の案件が「自閉症と知的障害」です。
現在19歳11か月。10月で20歳になります。
二十歳を迎える一日前に申請をして欲しい。という要望があり、診断書を整え、申立書を作成しています。
申立書の作成には、生い立ちを記さないといけません。
何が苦手だったか?いじめの有無は?不登校は?人との関りは?・・・色々な事を教えてもらいました。
教えてもらう相手は、本人ではありません。本人の母親からです。
ご本人とは一切会わずに申請準備を進めます。
過去の辛い話を本人から聴き出す必要はありません。本人のことをよく知る母親から教えてもらえれば、十分ですから。
ご本人は、今日も仕事に出かけています。それでいいんです。
本人が出来ているつもりのことは、そのままでいい。わざわざダメ出しをする必要はない。
生い立ちを教えてもらう中で、出来ないエピソードを話してもらうのですから、ダメ出しになってしまいます。
話だけじゃなく、今までの記録を持って来てくれました。
幼稚園の先生の手記などの記録です。
資料があれば、全て読みます。そして、有利になる材料があれば、その中から使わせてもらいます。
母親が残してくれた記録は、母の愛だと思います。
その記録を残しておいた理由は、我が子のために尽きますから。
話と資料を使って、申立書を作成しています。
そして、望み通りの結果が出せるように尽力するのみです。
9月
18
2023
この方は、休職中に申請をしました。
今は、復職をされています。
現在はまだ症状は重いのですが、ご本人の「また働くんだ!」という気力でうつ病を乗り越えようとしている方です。
働くことに、人生を傾けてきた方ですから、働くことで、今一度自分を奮い立たせようとしているように見えました。
とは言え、復職を果たしても、直ぐには元のようには働けません。
それは、ご自身も理解していました。そこで「障害年金」を思いついたようです。
「復職を果たした後、助走期間のための障害年金。そして、もし復職しても、元のように働けなかったときの障害年金。」
大事な事です。
人は霞を食べて生きていけませんから。
保険をかけておいて、復職を果たせば少しは気楽になる。
ご本人と面談する中で、意向をはっきり理解できたので、申請書類も復職とその後を見据えて作成しました。
申請書類の作成と言っても、支給後どんな生活を送りたいのか?によって、申請書類の方向性が変わります。
結果、支給前に復職を果たしました。そして、この度、障害厚生年金2級も支給決定をされました。
ご本人は、安心してくれました。本当に良かったです。
9月
14
2023
障害年金の支給で一番大変な証明が、「初診日の証明」。
初診日は、「審査対象期間と障害年金の支給開始」を決めるスタートの日。
スタートの日が、この初診日で妥当なのか?審査され、認められないと、不支給になる。
どれだけ症状が重く、日常生活や就労ができなくても、初診日が認められないと不支給にる。
この初診日で悩む人は多い。
今回、十年以上初診日が不確定で、障害年金の申請を見送ってきた案件が、2級の支給決定になりました。
「無理」と言われていたことが、新たな初診日によって支給が認められました。
ご本人から当時の病状を教えてもらい、色々と思い出してもらった結果です。
初診日になり得る病院があるかもしれない。という気持ちは大事です。
「他に一切病院に行っていません」と言われてしまえば、それ以上は探し出せません。
依頼者様の必死さがないと、過去の記憶を掘り起こすことはできません。
今回の申請は、その必死さがもたらした結果でした。
本当に良かったです。
ご本人は、とても喜ばれていました。
9月
13
2023
「申請前に気にかけること」と「支給後に気にかけること」の共通点は、医師に症状や日常生活の中で困ったことを伝えて解く事。
医師の記憶とカルテの中に、「日常生活に支障がある」という印象を残しておくことは大事です。
申請前に気にかけることの限定は、自分が申請ができるか?年金事務所で調べてから、申請準備を始める事。
ただ、年金事務所で申請をしても支給が認められない可能性が高い。と言われても、「本当にそうか?」と疑問を一階は持ち、障害年金をよく知る者などの意見を複数聴いてから判断する事。
支給後に気にかけることの限定は、障害年金を支給されていても、障害者雇用等で就労しても障害年金は停められない。だから、働く選択しが残っているという事を忘れない事。
停められる可能性があるとすれば、更新申請の時の審査です。更新申請までは、障害年金が停められることはありません。
障害年金だけで生活が出来るのは、おそらく親御さんやパートナーと共に暮らしている間だけ。
一人になれば、障害年金だけでは足りなくなると思います。
その時には「働く」という選択肢が出てきます。
「働く」は、急にはできない。
だから、助走期間が必要になると思います。
人は老いていきます。同じ生活状況が続かないことを頭に入れておくことも大事かと思います。
9月
11
2023
障害年金は、永久固定じゃないかぎり、1年~5年の間に、その時の状態を診断書で再判定をする「障害状態確認届」という更新を迎えます。
この更新の時に、障害年金が降級したり停止したりすることがあります。
何も変わらないければ、診断書の内容も変わらず、今までの等級が更新される。
しかし、前の申請の時と生活や就労や主治医に変化があれば、診断書の内容は変わり、等級が変わる可能性が出てくる。
障害年金は、一度支給され始めると生活費として充てる人が多いです。
だから、障害年金の支給が減ったり、停められたら・・・生活が根底から揺るがされることが多い。
そして、就労を探している人には、ゆっくりと探していられなくなる。
今回、ADHDの依頼者様が、私に更新の依頼をして下さいました。
その理由が、変化があったから、等級の行く末が不安になったから。
出来る限りのことをして申請をしました。
更新の申請は、最初の申請(裁定請求)よりも出来ることは限られています。でも、出来ることはあります。
結果は、診断書の内容が少し3級よりでしたが、今まで通り2級で更新が決まりました。
ご本人から
「あぁ・・・本当に良かったです。就労支援施設や移行支援施設を見学して、自分ができそうなことから始めようと思っています。その時、障害年金があるおかげで、焦らずに探せてます。障害年金がない時は、勤めたら生活のために辞めれない。と思って、苦しくても泣いても、働けなくなるまで働いていました。そのたびに、自分を立て直す作業が必要でした。でも、今は、自分が壊れる前に休めます。だから、助かっているんです。」
と話してくれました。
これでまた数年は、自分の体調に合った生活が可能になるようで、一安心しました。
9月
09
2023
障害年金の申請は、65歳までに初診日がないとできません。
例えば、65歳を超えて、脳梗塞になったとしたら・・・脳梗塞の治療の初診日が、65歳を超えているので申請ができない。となります。
逆に、65歳未満に初診日があれば、障害年金の申請は可能です。
ただし、初診日から「一年六カ月~一年九カ月」の間に受診しており、更にカルテが残っていることが大前提です。
申請するには、診断書が必要になります。その診断書は、カルテを確認しながら作成するのでカルテが残っていないと診断書が書けず申請ができない。となります。
また、65歳を超えてからの障害年金の申請は、65歳以降の現在の状態がどれだけ悪くとも、その時の状態は審査対象になりません。
審査対象になるのは、65歳未満の頃で、初診日から「一年六カ月~一年九カ月」の期間の状態のみが対象になります。
理由は、65歳を超えると国民年金や厚生年金・共済年金と一般的に言われる老齢年金の支給を受けることができるためです。
障害年金は、20歳~65歳未満の人が病気や怪我をした時、日常生活や就労に大きく支障が出た際の生活保障の意味があり、65歳以降の人の生活保障は老齢年金が担う考えがあるため、65歳以降の状態が審査対象にならないのです。
こう考えると、初診日の証明が過去過ぎてない。とか、初診日から「一年六カ月~一年九カ月」頃のカルテがない。とか、初診日から「一年六カ月~一年九カ月」頃の状態は、働けていて比較的健常に近かった。などの理由で、65歳以降の申請は難しくなっています。
また、そもそも障害年金が申請できる年齢(初診日が65歳を超えていた)ではなくなっていた。ということもあります。
老齢年金だけでは生活ができない。現在、他の手立てを考えて障害年金の申請ができないか?と考える人も少なくありません。
しかし、制度の壁があり、申請ができない。申請しても支給は難しい。という人が多いのが現状です。