3月 25 2025
障害年金 知的障害の申請を通して、親御さんは生涯「親であり続ける」ことを知ります。
知的障害を診断されるまでに、いろいろな病院に行き、検査を受けていることが多々あります。
「聴こえていないのでは?」とか、「斜視がある」とか、「難病が発症しているかもしれない」とか・・・生誕してから早い段階で調べることが多いようです。
ですから、病院歴が複雑になっているのは、保育園や幼稚園を迎えるまでが多いです。
知的障害がわかってからは、発達支援のために発達支援センターなどで、言語訓練など受けていることが殆どです。
今は、保健センターなどで、定期的に行われる健診で指摘されて、適宜、発達支援を受けることを促されるようです。
早い段階から診断名がつくことで、親御さんは葛藤を持ちつつも、その子の将来を考えた動きを取り始めざるを得なくなるようです。
「保育園や幼稚園に行けるか?無理なら、どこに行くか?」
「小学校は特別支援学級か普通級か?または、養護学校か?」
「高校に進学するか?特別支援学校か?・・・就職か?・・・自宅で過ごさせるか?」
「高校または特別支援学校を卒業後、就職先はA型就労支援か? B型就労支援か? 生活介護か?・・・一般企業障害者雇用か?・・・自宅で過ごさざるを得ないか?」
ご本人が、二十歳を迎えるまでに多くの選択を迫られています。
そのたびに、周りの親御さん同士で情報を共有し、教えあい、ご本人が困らないように考えて行動されています。
その情報の中に「障害年金」があります。
今は学校時代に、障害年金の概要を教えてもらえるそうで、18歳ころから障害年金のことを気にされる親御さんが増えるようです。
私の下にも18歳を迎えるお子さんの相談が増えてきます。
障害年金の支給の結果を知ると、親御さんは一安心されるようです。
ここまでくると、学校生活を終え、社会人になっていますから、次はご本人が老齢になっていく過程の生活を整えていくことになります。
ここから先は、福祉利用の悩みがメインになっていくようです。
80歳を迎えるくらいの高齢の親御さんに、お子さんの障害年金のことでお会いすることがあります。
その親御さんは「もうここまでしたから、この子にしてあげれることは何もない。そうでしょ?」と、私に問いかけてくる場面に遭遇します。その問いかけは、親御さん自身の自問自答のように感じ、これまでのことを思い返しているのだろう。と感じ、返す言葉は「そうですね。」としか言えません。