9月 19 2026
障害厚生年金 高次脳機能障害 2級支給決定
どんな病気の申請にも難しさはあります。
高次脳機能障害の申請の難しさは、請求人様自身が「どれくらい日常生活に支障が出ていて、周りの人から支援を受けているか?」を把握できなくなっていることだと感じています。
脳血管疾患や事故の後遺症で「高次脳機能障害」が起きます。
「脳血管疾患や事故から回復し、自身では日常生活を前と変わらないくらいにできているつもり」という人が多い気がします。
しかし、家族やパートナーから見たら、脳血管疾患や事故前の請求人様とは異なるほどに日常生活能力が落ちている。と感じていることが多く、そのことを請求人様自身は、なかなか受け入れられない。というケースから相談が始まることが多いです。
障害年金の申請では、「日常生活に多くの支障があり、周りの支援や援助を受けないと生活できない」人が対象になります。
ですから、請求人様の日常生活の支障がどのように起きているか?そして、周りの人からどんな風に気を遣われ、支援や援助をされているか。という現実を知ることになります。
これは結構辛い現実を突き付けられることになり、人によっては、受け入れるまでに相当の時間を要することがあります。
障害年金は必ずしも受給しなくてはいけない年金ではありません。
請求人様自身が必要性を感じ、日常生活の支障と支援や援助を受けている状態を認めているから受けられる年金制度です。
ですから、必要性は感じても、支援や援助を受けていない。と思えば、申請しても支給を得られる可能性は低くなります。
理由は、診断書を書くのは医師であり、診察の時に「問題なく生活ができている」と請求人様が、医師に伝えていたら診断書の内容も「生活に問題がない」内容になります。生活に問題がないならば、障害年金は支給されません。
つまり、高次脳機能障害の申請は、診断書を書いてもらう前段階が肝心ということになります。
今回の請求人様の依頼者様は、ご家族です。
依頼者様が、ご家族というケースは多いです。
日常生活も就労も困難になった。と、ご家族は感じている。しかし、請求人様自身は「生活は出来ている」と信じている。
そのため、何回もお会いし、制度説明と日常生活の聞き取りをしながら、請求人様自身の日常生活状態の再確認を継続しました。
依頼を受けてから半年以上かかり、ご家族の努力の甲斐があり請求人様自身の認識も変わり、申請ができました。
このように高次脳機能障害の申請は時間がかかることがあります。
時間をかけた甲斐もあり、障害厚生年金2級の支給決定を受け、請求人様自身もご家族も喜んでおられました。
そして、障害年金の申請を通して、請求人様自身が「私の問題は、自分ができないことが分からないことですね。助けられていることを助けられていると分からないことだし、話の内容を記憶できなくなっていることですね。」と、最初の頃には認識していなかった自身の状態を認識していました。
障害年金は結果が出ても、数年後に更新の審査を受けなくてはいけません。
それだけに、ご自身の状態を理解することは大事になります。
これからも疑問が出たら、請求人様自身や依頼者様から連絡が私にあります。そのたびに、丁寧にわかる言葉で伝えることも今後の更新申請で必要な準備になります。
高次脳機能障害の申請は結果が出ても気が抜けない。というのも他の疾患とは異なる気がしています。




