1月 27 2023
障害年金 更新申請 うつ病 審査請求(不服申立て)
障害年金には、数年に一度、更新のための申請(障害状態確認届)があります。
この申請、再審査を行われ、等級の決め直しがあります。
- 症状が軽くなっていたら、等級は落ちます。
- 症状が変わらなければ、等級に変更なし。
- 症状が重くなれば、等級が上がる。
今回の審査請求は、「症状が重くなったのに、2級→1級に等級が上がっていない」不服申立てです。
と言うか、当事務所で行う審査請求は、この「症状が重いのに、なぜ1級になってないの?」という不服申立てばかりです。
依頼者様からしたら、生活費がかかっているのですから1級を求めたくなります。
明らかに診断書の内容が、2級を示しているなら、1級を求める審査請求はしません。
診断書の内容をみると、1級に該当しても良いはず。と思えるから審査請求をします。
昨今、精神疾患の場合、①入院をしていないから。②病状が安定しているから。③薬の量が少ないから。という3つのいずれかの理由で、1級にならないことが多いです。
ただ、3つの条件のいずれかに該当しても、1級を認めてくれないケースも出てきています。
それが、夫婦で生活をしている場合です。(2級は認めてくれています)
つまり、夫が仕事で日中家に不在の時は、請求人たる奥さんは、家に一人で居るんですよね。だったら、一人で生活できるほどの能力はある程度ありますよね。常時の援助が必要とはいえないので、1級には該当しない。と判断されているようです。
だから、日常生活の支障具合は、1級に該当するが、総合的に判断して1級を認めない。という結果の書面を審査官から受け取ることが増えました。
どんどん1級に認められることが難しい状況になっているな。と感じます。
法律を用いて、結果を出すのは審査官(国)ですから、社会情勢をみて厳しくされるのは世の常です。
このことに不満を言っても、何にも変わりません。
この方の場合、今回の審査請求の結果で、1級になる見込みは乏しいでしょう。
依頼者様にも1級になる見込みが乏しいことは伝えてあり、了承の上の申請です。
ただ、この審査請求は無駄になりません。
この審査請求を経て、「自分は、どうなったとき1級になるのか?」が、明確になるのですから。
私は、更新申請を依頼されて、等級変わらず。で、「良し」とは思いません。
診断書の内容が、前の申請よりも重くなっており、1級になる見込みがあるなら、1級を求める申請を行う事が必要と考えています。
障害年金は、生活費の一助。ではなく、「生活費のほぼ全て」という人も出てきています。
それを知っているので、審査請求をし続けています。
認められないから、審査請求をしない。ではなく、次の段階を知るための助けとしての審査請求でもある。と考えています。




