4月 03 2025
障害年金 50歳まで一度も通院したことがない方の「中等度知的障害」 1級支給決定
知的障害の申請で、多くの方が気にされるのが「IQ」だと思います。
相談の中で「うちは、軽度知的障害だから障害年金の支給が難しいかもしれない」と言われたことがある。とか、「中等度知的障害だから、1級の支給はない」と言われた。など聞きます。
実際は、「IQ」は審査の参考材料として考えられているように、過去の結果らから感じています。
重度知的障害の方でも、日常生活能力や就労状況が良いように診断書が書かれていたら、2級でした。
中等度知的障害や軽度知的障害の方でも、日常生活能力や就労状況に常の助けが必要であれば、1級でした。
それを考えると、一概に「IQ」だけをもって結果を予想することは難しい。と、感じています。
今回の方は、「中等度知的障害」52歳の方でした。
病院には、51歳まで通院したことがなく、申請のために初めて通院をした方でした。
療育手帳の取得は、50歳でした。
つまり、申請を考えるまで、知的障害の判断を得ていなかったということになります。
申請の時、通知表などの過去を知らせる書類は一切ありません。
ですから、幼少期から「知的障害があった」ことを認めてもらう申請。ということになります。
この場合、最も大事になるのは、「病歴・就労状況等申立書」です。
簡単にこれまでの経緯を書くくらいでは認めてもらえるわけありませんから、極めて詳細に作成しました。
もちろん、診断書を書く前には、医師にしっかりと日常生活や就労状況を伝えてもらいました。
就労状況は、一般企業で就労していますが、なぜ一般企業で就労ができているのか?が、肝心となります。
すべてを揃えて、申請をしたら・・・障害基礎年金1級が認められました。
このように、一般的に考えられている通りではなくとも、障害年金の支給は得られることがあります。
すべてが上手くいくわけではありません。しかし、手を尽くせば、何とかなることがある。という事例だと思います。
ご家族は一安心されたようで、よかったです。